リレー日記 2020/9/3

衝動に刺さる音楽

 written by 草間 和心 投稿日時:2020/09/03(木) 21:45

こんにちは、草間です。
記憶って本当に飛ぶんですね。びっくりしました。

突然ですが、ハヌマーンというバンドを知っていますか?
高校生の頃、僕は洋楽ばっかり聴いていました。僕の青春は洋楽で出来ていると言っても過言ではありません。実際、当時はろくな趣味もない上に人との関わりがあまりにも希薄で、1日に1度会話を交わすかどうかすら怪しく、口を開くとすれば欠伸をするか「ファミチキください」と発するときぐらいだったので、僕の高校生活において青春と呼称できるような代物は通学途中に聴く音楽くらいしかありませんでした。とは言っても、別にとりたてて洋楽が好きだというわけではありません。その頃の邦楽には自分に刺さる音楽はなく、洋楽にはあったというだけです。
しかし、大学に入ってから見つけてしまいました。それがハヌマーンです。
実を言うと、ハヌマーンの曲自体は高校生の時にも聴いたことがありました。でもそのときはあまり良さを感じられませんでした。当時と比べて少しは精神が成長したってことなんですかね。或いは退化したのかもしれません。

ハヌマーンの結成は2004年。当時活躍したロックバンドのご多分に漏れずNUMBER GIRLの影響を殺人的に受けています。
NUMBER GIRLというのは異常なバンドです。聴けばわかります。異常なバンドです。
ギターボーカルの向井秀徳はまるでフォークソングでも歌い出しそうな浪人生のような風体をしているが、繰り出されるギターサウンドはひたすら鋭く重い。歌い方は非常に特徴的で、ライブになると更にクセが強くなるので何を言ってるのか分からない。だから歌詞を見ると意味がわからない。
「ヤバイさらにやばい バリヤバ」
ヤバイのはお前だよ。
そして、とにかく叫ぶ。必死の形相で、喉を絞り尽くす勢いで、叫び尽くす。そこには、今この瞬間に生きることに急ぐ焦燥すら感じられる。もしかしたら、白昼夢の中にいるような浮ついた歌詞は、焦燥的な彼らの音楽性にとてもマッチしているかもしれない。

って感じです。多分。
そんなNUMBER GIRLに影響を受けたバンドは数多くあるんですが、その中でもハヌマーンは一線を画していると思っています。スリーピースとは思えない圧倒的な音圧と安定感、そして世界観。
歌詞は決して特別なことを歌っているわけではなく、寧ろ卑近なものが多いです。しかしながら、言葉選びが文学的と言ってもいいほど秀逸で、とても叙情的に感じられます。エモい。
人間の卑屈さや情けなさを書かせたら右に出る者はいないと思ってます。いたら教えて下さい。
そういえば、2回連続で音楽の話をしていますね。未だに僕には音楽しかなかったみたいです。ぴえん🥺
ちなみにこの前旧友とのLINEの文面で「ぴえん🥺」を使ったら、「誰から教わってきたんだい…」「まだ早いよそれは……」などと言われました。僕は何だと思われているのでしょうか。
次は上村さんお願いします。パワハラしないでください。
 

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