草間です。
毎回ブログの順番が回ってくる度に、何も書くことが無くて困っています。
ポケットから虚無です。
自分の人生のあまりの希薄さに涙がちょちょぎれます。
しかしながら、今回はまともに話せる話題があります。
皆さんは言語学オリンピックをご存知ですか?僕はよくご存知です。
分からない方のために一言で説明すると、「言語を使ったパズル大会」です。言語学などと大層な名前が付いていますが、言語学の知識が一切無くても解けるような問題になっています。以下のリンクにお試し問題があるので気になる人は見てみてください。
https://iolingjapan.org/sample-problems/
僕は冬季休暇中、この言語学オリンピックにオンライン参加しました。例年では20歳未満のみが対象だったのですが、今年からは競技参加枠が設けられ、20歳以上も参加することができるようになりました。それをたまたま見つけて、面白そうだったので受けてみました。
全然分かりませんでした。やっぱりコミュニケーション能力の乏しい僕が言語に挑むのは無謀だったのでしょうか。
大問2ではツツバ語という言語における数字の表現についての問題が出題されたのですが、全く以て理解できず、一問も解くことができませんでした。
ngavulelima ngavuleonona etol
これはツツバ語で表記した53です。
ngavulelimaが50、etolが3を表しています。しかし、これを繋げてngavulelima etolとはならず、間に余計なものが挟まっています。僕は試験中、この部分の存在にずっと気を取られていて、全然問題を解くことができませんでした。考えども考えども全く見当が付かなかったので後で調べてみると、この部分は1番目、2番目のような序数を表していて、ngavuleononaは60番目を意味するそうです。
つまり、ngavulelima ngavuleonona etolは日本語で言うと「50、ここから60番目まで今3」というような感じになります。
もっと分からなくなりました。
デンマーク語もよく数の数え方が複雑だと引き合いに出されることが多いですが、ツツバ語のように余計な要素は入ってません。
別にこの部分、無くても良くないですか?寧ろ無い方がよくないですか?ポテトサラダの上に乗っているさくらんぼのようなものじゃないですか?
などと思っていたのですが、詳しく調べていると納得する説明が見つかりました。
ツツバ語が使われているツツバ島では、首長の任命式で豚を村の人々に振る舞うことで財力と寛大さを示すことが儀式として重要視されています。そこで、豚肉を村人全員に行き渡るように切り分ける訳ですが、絶対に数の不足を生じさせないために、概数(この例では60)を示すような数の数え方が発展したそうです。言語に文化が宿っていることを示す好例ですね。
そろそろ文章を書くのに疲れました。
最近の生き甲斐はモルカーです。
鬼滅の刃おもしろかったです。
あとはいけうちにまかせます。