
リレー日記 2025/12
引退します!現役へ伝えたい学生ラグビーの価値
投稿日時:2025/12/04(木) 12:59
お久しぶりです。冬の寒さとともに、今年も12月を迎えました。季節の移ろいと同様に、この一年も目まぐるしく過ぎていきました。振り返れば、10月の慶應戦を最初として本シーズンが開幕しました。私事としては、学生としての最後の実習である統合実習、そして卒業研究発表、卒業試験と、学業面でも重要な節目が連続する時期と重なりましたが、無事に2週間前、最終戦の筑波戦を終えることができました。課題は山積みし、日々余裕のない生活ではありましたが「冬来たりなば春遠からじ」という言葉の通り、その先には新たな季節が待っており、引退を迎えた瞬間には、達成感とともに空白のような感覚が複雑に入り混じり、学生生活の長い歳月を振り返る貴重な機会ともなりました。
クリスマスが過ぎれば、すぐに新年が訪れます。長く続いた学生生活が終わり、来春から病院という実社会の現場に立つ未来は、いまだに想像が着かないまま、残すは国家試験のみとなりました。看護師と保健師のW合格を目指して、最後の総仕上げに取り組む決意です。このブログに投稿するのも今回が最後ということで、直接は恥ずかしいのでこの場を借りて現役選手とマネージャーに伝えたいことを文章の最後に書こうと思います。
さて、私ごとですが11月30日は「ドクターズ vs AFRC(オールフランスラグビークラブ)」の試合に出場する機会に恵まれました。ドクターズは医療系職種の社会人で構成されるチームで、メンバーは20代から30代後半まで様々です。防衛医大ラグビー部OBの先輩方と参加し、同じチームで一昔前のBKラインを再び組めたことは非常に感慨深い瞬間でした。OB戦でも同じチームになれることをとても楽しみにしています^ ^。今回の出場は2度目でしたが、今までの医歯薬リーグにはないプレースタイルのチームで新鮮な刺激を受け、改めてラグビーという競技の魅力の多さを実感しました。
社会人になってもスポーツを続けられる、さらに言えば好きであることを続けられるという事実は、学生の頃とは質の異なる責任を伴います。それは単純にプレッシャーとしての責任ではなく、むしろ周囲の人間関係、社会的責務、自身の生涯設計の中でスポーツが占める位置を再定義しながら行動することが求められるという意味での責任です。
まず、社会人にとっての最優先は本業であり、医療職においては特にその重みが大きくなります。身体的なコンディション管理、日常の疲労マネジメント、怪我の防止などは、学生スポーツの延長ではなく、医療従事者としての職務倫理の延長線上にあるものです。患者に対して責任を負う立場である以上、自身の健康管理は個人の問題にとどまらず、社会的責務とも言えると思います。スポーツを続けるという権利は、こうした自己管理能力を前提として初めて成立するものであると思います。
2つ目の責任は社会人チームではメンバーの生活背景が多様化するため、チームダイナミクスにおける責任の質も変化します。チームダイナミクスとはチーム内で起こる人間関係、相互作用のことです。仕事や家庭の状況、年齢、体力、価値観は各々異なり、それらを尊重しつつチームとして統合していくためには、個々人の能動的な協力が不可欠だと思います。戦術の共有、運営面での役割分担、道具管理、チーム方針や規範の遵守など、どれも一人の態度が全体に影響するため、学生以上に組織行動力が問われます。社会人スポーツでは、技術だけでなく成熟した人格がそのままチーム力に変換されると言っても過言ではないと考えます。
3つ目に、学生にはない家族への責任が新たに生じます。結婚、子育て、職場での立場、将来設計など、人生のフェーズが進むにつれて、背負うものは確実に増えていきます。練習や試合への参加は、単独の意思決定では成立せず、家族の理解と協力の上に成り立ちます。怪我のリスクや生活リズムの変化に対し配慮することは、ラグビー以前に一人の社会人としての誠実さの表れだと思います。支えてくれる家族や周囲の人々がいるからこそプレーを続けられるという事実を忘れてはなりません。これは学生にも言えることです。
4つ目は、生涯のスポーツとして継続することそのものに価値があると考えます。健康維持やストレスマネジメントの面だけでなく、世代や職種を超えた交流の場となり、社会的接点を広げてくれます。個人の能力やキャリアだけでは生まれない力を、仲間との相互作用によって引き出すことができます。若いメンバーはベテランから経験を学び、ベテランは若い世代から新たな刺激を受ける。こうした相互学習の構造は、医療の臨床現場での世代間の関わりとも類似していると思います。それぞれの目標は世代をつなぐ橋渡しとなり、ラグビーというスポーツを道具として世代間の関係性が深まります。そこには勝敗を超えた、スポーツ本来の価値が宿っていると思います。自分はこの勝敗以上の価値こそが、スポーツを続ける最大の意義であると考えています。仲間との連帯、継続する意思、責任を果たす覚悟、そして互いの人生を尊重しながら共に前へ進む姿勢。そのすべてが、スポーツを競技から人生の一部へと昇華させてくれるのではないかと思います。
自分が現役の部員に伝えたいことは、学生のうちにしかできないラグビーがあるということです。ラグビーに本気で向き合い、心の底から夢中になれるのは、間違いなく学生の今だけです。社会人になればどれだけラグビーが好きでも、学生の頃のように全てをラグビーに注ぐことはできなくなります。毎日グラウンドに立ち、汗だくになり、本気でぶつかり合い、夜遅くまでミーティングをして、翌日も筋トレをする。怪我しても、身体が痛くても練習に行き、負けた日は死ぬほど悔しく、勝った日は泣くほど喜ぶ、こうした生きている実感を生活の中心に置けるのは、学生である今だけです。学生ラグビーの本質は、ただ時間があるということではありません。仲間と同じ温度、同じ速度で夢中になれる時間が存在することこそが、最大の価値です。同じ授業を受け、同じ寮で暮らし、同じ練習メニューをこなし、同じように悔しさや不安や期待を共有する。社会に出れば、こうした生活ごと共有する関係は決して再現できません。
選手と同じように、マネージャーもまた学生のうちにしかできない関わり方があると思います。社会に出れば、誰かのためだけにこれほど時間を使い、毎日チームのために奔走し、同じ熱量で勝敗を願うことは、決して当たり前ではなくなります。選手のために、練習準備から片付け、テーピング、記録、ドリンク、けが人対応などチームの根幹を支える役割を担っています。常にチームのために動き続けるその献身は、表舞台には立たずとも確かにチームの勝利を支える見えない力そのものです。9期マネージャーからは4年生までチームに携わることができ、マネージャー改革が行われました。今までにはなかった3年生以降も残ってくれる10期、11期や、2年生で一区切りをつけたマネージャー、これからリーダー代となる12期、全員に心から感謝を伝えたいです。そして何より、選手と同じ温度で部活に夢中になれるマネージャーがいるということは、防衛医大ラグビー部にとってかけがえのない財産だと思います。社会に出れば、こんなふうに誰かの努力に寄り添い続ける時間は自然とは得られないと思います。学生というこの時間にしかできない本気の関わりを大切にしてほしく、注いだ努力と情熱は、必ずチームの力になり、そして未来の自分自身を支える糧になるはずです。OBの先生が練習後に、学生のうちにしかできないラグビーがあると強調していたのは、決して懐古ではなく、むしろ未来を見据えたメッセージだと思います。
そして、48期の3人の先輩方、責任学年としての1年間お疲れ様でした。自分は後輩でありながら1年早く引退してしまいますが、特に銘苅さんの誰よりも真剣な表情でチームを引き締める姿はとても頼りになりました。試合後主将として重責を感じている場面もありましたが誰よりもチームのことを真剣に考えている姿は自分たち後輩にとって大きな支えでした。今シーズンは、自分の同期である49期が責任学年としてチームを牽引していくことになります。ともに入部した仲間が幹部代として前に立つ姿を誇らしく思う一方で、自分はここで引退を迎えることに、少し寂しさも感じています。それでも、49期には自分と、同じく引退する9期マネージャーの想いも背負って、これからのチームを力強く支えてほしいと思っています。困ったことや悩みがあればいつでも力になります。最後に、自分自身もこのチームで過ごした日々を誇りに、これからはOBとして皆を応援し続けます。まだまだ成長していくこのチームの未来を楽しみにしていますし、49期を中心に、後輩たちがさらなる飛躍を遂げてくれると信じています。全員がそれぞれの役割を胸に刻み、悔いのないシーズンを過ごせることを願っています。
ご一読いただきありがとうございました。
最後に何枚か写真を載せて終わりにします。



最終戦は中学時代の上着でアップしました。
11年前のものです。
49期、9期&つっきー


銘苅さんキャプテンお疲れ様です。
森さんの完璧な笑顔!


バックス集合写真。
井階さん応援ありがとうございました。


卒業同期の47期です。 森田キャプテンがんばれ!


久しぶりに会えたOBとの写真です。
マンオブザマッチ受賞しました!嬉しかったです。