フォワード日和
はしもとの日々雑感⑧
投稿日時:2016/11/24(木) 09:14
〈北風のただ中に 白雪踏んで 球蹴れば奮い立つ ラグビー早稲田〉
〈白皚々の雪に居て 球蹴れば銀塊飛ぶ 黒黄の猛きしるしには 清浄の誉れ高し〉
この2つは早慶2校のラグビー部部歌の歌いだしだ。「ラグビー」というのは俳句で言えば冬の季語だが、雪が吹き荒ぶなかでのラグビーというのも趣があるのかもしれない。伝説となった1987年の雪の早明戦も、互いのプライドをかけた名勝負だった。11月中に積雪になるのは実に54年ぶりの出来事らしく、今週末に最終戦を控える私たちにとって、グラウンドの状況は必ずしも好ましいものではなさそうだ。ただ、天候やグラウンドの状況も含めてすべてがラグビー。この1年間やってきたこと、6年間の思いをすべて出し切れるような試合にしたい。
さて、昨日は早慶戦だった。体調があまり良くなかったので、テレビの前から観戦することにしたはしもと。結果からいえば25-23で早稲田の勝利。2010年以来の勝利を慶応は収めることができなかった。終わったことを言っても仕方ないのだが、試合を見ている中で、私は早慶2校の選手と私たち、今シーズンをともに戦った相手チームの選手たちを重ね合わせていた。
互いに緊張からか、ミスを連発。慶応は前半、マイボールのラインアウトを5本連続で失敗した。早稲田も慶応のしつこいプレッシャーにブレイクダウンでのターンオーバーを何度も許した。「早慶戦は何が起こるかわからない」と今田先生もおっしゃっていたが、93回目の早慶戦もやはりそのような展開だった。伝統の重み、というのはこういうことを言うのだろうか。そして、最後はトライを狙いに行った慶応のタッチキックがデッドとなる。
筑波戦も日大戦もキック1本の差で勝敗が決まった。点差はほんのわずかでも、勝者と敗者が決まる。明暗が分かれる。ワンプレーの重みを見ていて実感した。また、「ナイスゲーム」は自分たちの頑張りだけでなく、相手の存在によるところも大きいと思った。2010年の早慶戦も早稲田が強くなければ、慶応もその本領を発揮しえなかったかもしれない。
見ていていろいろなことを感じ、考えさせられる早慶戦だった。早慶両校の選手には心からの拍手を送りたい。
「ラグビーは人生だ。転んでもまた起き上がる。」
2015年のW杯で日本に敗れた南アフリカの監督はこう言っている。まだ、6年しかラグビーに関わっていないし、二十数年しか生きていないが、確かにそう思う。
11/27は最後の公式戦。
思いの丈をぶつける場はもうそこにしか残されていない。
1本のパス、タックル、スイープ…。ひとつひとつのプレーに魂を込めて。
締めくくりにふさわしい試合にしたい。
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